自転車には、個人や企業、地域社会、行政にとってそれぞれの役割がある(表1)。
個人や企業にとっては、移動手段として手軽であり、歩行よりも快適に遠くまで行くことができ、自動車よりも自然や街並みなどを五感で感じることができ、高齢者には買い物や通院の足として、避難ツールや体力を補完することもできる。健康手段としてはランニングなどに比べ足への負荷も小さく継続的に運動ができる機材でもある。環境手段においては騒音や振動も小さく、CO₂などの排ガスの排出もなく環境にやさしい。経済手段としてはガソリンなどの燃料費がかからず、運動の手段として使えばフィットネスクラブに通うコストもかからない。その他の手段としては通勤通学買い物などの多様な日常の移動手段として活用でき、近年では散歩ならぬ自転車散歩(ポタリング)などのレクリエーション器具としても活用されている。
地域社会にとっては、公共交通、福祉タクシーなどの控除の軽減、コミュニティのつながり確保の手段、健康手段としては引籠りや安否確認手段、環境手段としては地域の事前環境の保護、経済手段としては地域の賑わいや、中心市街地の活性化の手段、渋滞の緩和、渋滞緩和による経済損失の軽減、その他には地域の見守りや巡回の手段としての活用がある。
行政とっては、移動手段としては公的負担の削減、日常時の公務移動手段として、健康手段としては医療費、介護費、社会保障費の軽減の手段として、環境手段としては地球、大気、自然等の環境対策施策として、経済手段としては観光振興、地域活性化に寄与する手段として、その他としては災害対策の手段などが挙げられる。(1)
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