2019年、国土交通省は自転車活用推進法に基づき、自転車を通じて優れた観光資源を有機的に連携するサイクルツーリズムの推進により、日本における新たな観光価値を創造し、地域の創生を図るため、自転車活用推進本部において、ナショナルサイクルルート制度を創設した(図1)。
図1.ルートイメージ
出典:国土交通省『ナショナルサイクルルート』公式サイトhttps://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/good-cycle-japan/ (2021年4月1日閲覧)
ソフト・ハード両面から一定の水準を満たすルートを対象として「ナショナルサイクルルート」に指定する。将来的には、全国のナショナルサイクルルートのネットワーク構想を検討する。ナショナルサイクルルートの指定要件は、ルート設定、走行環境、受入環境、情報発信、取組体制の5つの観点から設定している(表1)。指定の効果としては、国やJNTO(1)によるプロモーション、社会資本整備総合交付金等により地域の取組に対して重点的に支援、ナショナルサイクルルートとしてのブランド価値の向上、を挙げている。
表1.ナショナルサイクルルートの指定要件
出典:国土交通省『ナショナルサイクルルート』公式サイト
https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/good-cycle-japan/ (2021年4月1日閲覧)より筆者作成
2019年11月に第1次ナショナルサイクルルートとして、つくば霞ヶ浦りんりんロード(茨城県)、ビワイチ(滋賀県)、しまなみ海道サイクリングロード (愛媛県・広島県)が指定された(表2)。
2021年1月には、トカプチ400(北海道)、太平洋岸自転車道(千葉県、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県、和歌山県)、富山湾岸サイクリングコース(富山県)の3コースが選定され、審査に入いり5月にナショナルサイクルルートに指定された(2)。
表2.第1次ナショナルサイクルルート
出典:国土交通省『ナショナルサイクルルート』公式サイト
https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/good-cycle-japan/ (2021年4月1日閲覧)より筆者作成
注釈
(1)Japan National Tourism Organization 日本政府観光局
(2)国土交通省報道発表資料(2021年5月31日)
https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_001455.html